お前(ミュージカルスリル・ミー)がいなきゃ駄目なんだ
ミュージカル『Thrill Me』観劇@高崎芸術劇場スタジオシアター18列センブロ
松岡私×山崎彼ペア&Pf篠塚さん
里帰りついでに行きやすい地元の新しい劇場。今度は併設のカフェに行ってみた〜い!
スタジオシアターは10列目くらいからしっかり傾斜になってて見やすい。ほぼ肉声に近いスリルミーでも音響ばっちり、ピアノが浮くこともない。退出時の動線とトイレの回転もいいかんじ!ありがた劇場
そういえば男性のお客さんを1人も見なかった。ここまで女性一色の現場は初めてかも〜……壮年以上の男性客が多くて驚いた『生きる』が記憶に新しいから尚更かなあ。
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スリルミーすげえ〜!!スリルミー……
今年見た舞台、映画、ライブなどなどあらゆるエンタメ体験をぶっちぎっていった問題作、鑑賞は9年ぶり(!?)2回目!やはりとんでもなかった。他の何もかもの記憶が一気に薄れた。100分が濃いんじゃ……
愛愛憎愛憎愛憎憎憎憎憎愛!!!!を畳み掛けられる100分、胃もたれするなと言う方が無茶。最後の「愛」に至ってはフォントサイズ50だしな。人間の抱えられる愛の大きさを軽々と超越していく、それでこそスリルミーの『私』だなあ。やはり超人は君だったんやねえ……
スリルミーが大千穐楽を迎えた、そうして空いた穴はスリルミーによってしか埋めることができないのですぐに再演してほしい。チケット激戦すぎるし(小さい箱でやってこその作品だから仕方ない)キャスト変えながら一年中やってよスリルミー。ホリプロのライオンキングになってくれ。
それにしても開演前のあの緊張感、この作品以外で体験したことのないあの!物音ひとつ許されない静寂!息するのにも気を遣うあの開幕直前の数分、永遠にも感じられる数分、あそこにこの作品に臨む客とスタッフとキャスト全員の真剣さがギュッと凝縮されていて、初見じゃないのに「ああこれから素晴らしい観劇体験をするんだ」と新鮮に感じることができて胸が熱くなった。みんなで息を殺して待ち構えるあの瞬間が大好きです。本当に上質で得がたい体験をさせてくれる。
(23日追記
全ペア配信するって!!!!?!???!?いいんですか?!!わァ〜いありがとう……泣
けどあの狭苦しい劇場で共有するヒリヒリした空気こそがスリルミーの真髄だと信じてるから、初見は劇場で体験することをおすすめするかなあ……あとあんまりメジャーになられると次チケ取れないでしょうが、という気持ちもあり)
以下ふせったーから移してきた感想に諸々追記。
お初にお目にかかるヤマコーペア!
ハリがあってまろい松岡くんとざらざらっとしたややノイズを感じる山崎くんというそれぞれに癖のある歌声が、重なるとえらい馴染む。なんで!?どうなってるんだ一体……何故かハーモニーの響きがとても綺麗だった。不思議としか言えん化学反応、キャスティングすげえと思わされた。
このペアを選んだのは、この演目が同じペアでの上演を繰り返すごとに深淵に近づくことを知っているからです。2021年時ならにろまりペア一択なんだけど、2023年版は絶対このペアが観たかった。
噂に違わぬ若さの暴走!青くて、青くて、痛くて愚かででも止まれない、2人にはこの道しかない、戻れない、ひたむきすぎるスリルミー……ア〜〜これがスリルミー、なるほどね、そうなんだね……これがスリルミーなんだ……
きっと事実もこれに近い形だったんだろうなと感じてしまった。あまりにも等身大で。劇場を出てからも現実に帰ってきた!って心地があまりしなかったのは、あの板の上で起きていたことこそが現実そのものだったからなのかも。この演目でその写実性を発揮するなよ。辛いでしょうが。まあスリルミーを観にくるお客は現実逃避をしようとはしてないはず(そうであることを願う)だからいいのか。
ヤマコーペアを、しかも大千穐楽を体験することができて本当に良かった。演じるの辛いだろうに、心身を削って続投してくれてありがとう〜;;応援したい役者がまた増えました。
松岡くんちっちゃ!!山崎くんデッカ!!(と思って調べたら180cmだったから天城も舞台に立ったらあのくらいでかく見えるんだね)ヒャ〜〜体格差……「優しい炎」で階段に脚開いて座ってる山崎彼の股座にちっちゃくなって収まる松岡私……サイズ感つーか縮尺がおかしい。
山崎・スリーピース似合いすぎ・腰の高さおかしい・大輝でしたね。
それはさておき美形で金持ちでおそらく本当に友人が多いのだろう山崎彼、キョロ充陰キャでいつも独りぼっちな松岡私
実際昔から同じレベルで思考できる人間が周囲に互いしかいなかったんだなと思える、納得の幼馴染み感がすごく好き。あまりにも違う2人がどうして一緒にいるのか、他人には理解できなさそう。まあ超人じゃない有象無象にはわかるわけがないんですけど……
序盤から明らかに松岡私が上手な素振り見せてたし、それに気づかず言うこと聞かせてるつもりの山崎彼とは、力関係はイーブンなんだよなあ。従順なふりして山崎彼の支配欲を満たして気持ちよくさせてあげてる松岡私、もう途中からそういうプレイにしか見えなかったけど、双方満足してたようだしいい関係だったんだろうなって。でも導火線に火をつけてしまったのは、マッチのシーンが示唆するように松岡私だったのかなと思う。どうして……
この超人ふたりがバディ組んで無理難題をズバズバ斬っていくリーガルドラマ超見たいよ。ヤマコーペアならできた気がする。そしてずっと親友でいてよ〜〜〜どうしてこんなことに〜〜〜
ヤマコーペア、デコボコなままおじいちゃんになるまで親友でいてほしかった。
次いでキスの話をするんですが、あの身長差でうしろからキスしに来る山崎彼にバクモエしすぎてヒッて声出そうになった。
松岡私と山崎彼、どうやら15cm差らしい。ご覧ください!15cm差だとうしろから覆い被さるようにするキスがとってもスムーズ!というお手本のようなキスでしたね(そうですか)そこから体反転させて仕切り直して長いキスするの良すぎてだな……
しかし2回目のキスの時には少しも心動かされてくれない松岡私、酷い男!ほんとにお前が一番怖い!というかタチが悪い。あんなに山崎彼が縋ってるのに酷いよ、責任とりな?
1回目のキスの時オペラグラス覗いてなかったんですが、背後からそっと近づいて松岡私の唇を奪う(と言ってもたぶん松岡私は全部気づいてる)山崎彼のネコチャンみたいな動きの一部始終が見られてすごく良かった。2回目はばっちりオペラで見させていただきました。腕をどかされてしまい行き場のなくなった山崎彼の右腕がそのまま空中で静止してたの哀れだったのとちょっとオモロかった(ごめん)
ほか気づいたことなど
■松岡私の老け声、見事
■山崎彼初お目見えの立ち姿、足長ーーーー!?しか考えられなくなった。夢中でメモ取ってる松岡私にそ〜っと近づいてギリでバレる山崎彼、ほんとネコチャン……
■柱を足でドン!って蹴る音がやたら響くと思ったら根元に専用のマイクがあったね
■煙草をケースでトントンしてたな山崎彼。「火持ってるか」って言われる前からマッチ差し出してる松岡私の顔もっと見とけばよかった。煙を松岡私の顔に吹きかける山崎彼最高だったねえ……
■放火シーン、世界一正しいスモークの焚き方
■「触って」「ちゃんとお願いするんだ」「……触ってください」の一連、目も合わせないんだ!ギィ〜〜〜!つまり“いつもの”じゃん!
■「優しい炎」が本当に好き。なんて美しい音楽にライティングなの。起きてることは最悪なのにね
■「契約書」の途中で山崎彼が呼び掛ける「レイ」、聞きましたか?あっっっまかったよ……ずっこい……タイプライターの音気持ちいい
■寝そべってる山崎彼、長い。あと鼻が綺麗。「俺が寝てるのを見ていればいい」好きな台詞
■盗んだ鞄が上から落ちてくるの驚いた
■「パスワードは……どうせ弟の誕生日だ!」で山崎彼の憎しみは本物なんだなと気づく
■「スリル・ミー」松岡私フィジカルが強い。あのでかい山崎彼を普通に引き倒しててちょっと引いた。山崎彼のジュリエット起き好きです(あれどう見ても事後よな……?)
■「スポーツカー」山崎彼のやらし〜誘拐犯ぶりすごくすごく良かった、「お く っ て /あげよう」をちょっと区切って軽やかに歌うの怖くてほんとやだった(褒めてる)
■「僕の眼鏡」らへん山崎彼の「あ゛る゛わ゛け゛な゛い゛ッ゛」好きですね
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まだ書こうと思ってたけど配信あるって話だからここでやめよう。自由を宣告された松岡私、まるで最後通牒を突きつけられた人の顔しててきっつかったな
そしてここからはダブセンミーの妄想です
天城燐音もHiMERUもアイドルとしてのオフィシャルなイメージは絶対彼!なんだけど(長身で華やかで洗練されている)、そこをなんとか天城には私役やってほしい。天城、メンタルはめちゃくちゃ私寄りだと思うので。
キャストが公表されると世間からは意外〜って言われるが、メルには「あなたはそっちでしょうね」って言われてほしい。メルは天城が重いの知ってるので……
メルがどん臭くジタバタしてる私役を演じてるとこ見たいけど想像つかないから、順当に彼役。
天城私×ヒメル彼だと、気弱な陰キャと言うよりは自立してて自ら孤独を選んでる私×孤高であろうと常に脆い虚勢を張ってる空っぽな彼、ってかんじになりそう。
天城私はヒメル彼とのパワーゲームを楽しんでるからどこか余裕があるし、「僕はわかってる」の説得力がすごい。ほんとにわかってる奴のそれ。「超人たち」のジタバタはフリで、天城私のあれは大型犬のじゃれつきというか試し行動でしかない、支配力がとにかく強い私。
50代の天城私、目が本当にうつろで怖かった〜燐音くんあんな表情できるんだ😭(観劇後のオタクの真似)
スリーピースを着こなして颯爽と登場するヒメル彼のオーラに目を潰されたい
ヒメル彼は感情が抜け落ちたような演技をするけど、天城私が自分に強い情念を向けてくる間だけはギラギラした目をする。「ちゃんとお願いするんだ」とかすっごい平坦な声なのに、オペラグラスで見ると明らかに興奮した顔してたりして……ちぐはぐな男……
「スポーツカー」で子供を拐かすセクシーな誘拐犯ヒメル、子供じゃなくたってついてくでしょ……!?あ〜ずっとダブセンミーの話できてしまう〜たのし〜
配信見たらまたペア比較して感想書きたい。一旦おわり。
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